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系図は何のため?

執筆者の写真: Katsumi Sunaga
Katsumi Sunaga
2月19日
読了時間: 3分

更新日:3月4日

質問:聖書の系図には意味があるのですか?

福音書にはなぜ人名を列挙する系図が書かれているのでしょうか?

何の目的があるのでしょうか?

また、私たちはそこを詳しく読む必要があるのでしょうか。


答え:救い主の「身分」を証明する、命のバトン

聖書を開いて、ずらりと並ぶ人名を目にすると、どうしても難しく感じてしまいますよね。

ですが、なぜ聖書がこれほどまでにページを割いて系図を記しているのか、その理由を一緒に、ひもといてみましょう。



まず背景として知っておきたいのは、ユダヤ人にとって系図は自分の出生を証明する、何よりも大切なものだったということです。自分がどの部族に属し、どの土地に住み、その土地の相続権は誰にあり、またどのような社会的地位にあるのか。それらすべては系図に載っている先祖によって証明されました。

特に、王を輩出する「ユダ族」や、神殿で仕える祭司の「レビ族」にとっては死活問題です。系図による証明がなければ、王になることも、祭司として仕えることもできなかったからです。


系図を読み解くうえで最も重要なポイントは、「最初に出てくる人」と「最後に出てくる人」に注目することです。

系図が真に示したいのは、今紹介しようとしている人物が「誰を起源にしているのか」という点にあります。旧約聖書の時代から、系図には常に「最初の人物と、今ここにいる人物を一本の線でつなげる」という明確な意図がありました。


福音書に記された系図は、もちろんイエスに関するものです。

たとえばマタイによる福音書では、イエスを「アブラハム」と「ダビデ」につなげて紹介しています。これは、イエスこそが正統なユダヤ人であり、さらに約束された王位を継承する「ダビデ王の末裔」であることを明らかにしているのです。この書が宛てられたユダヤ人にとって、これはイエスを救い主として受け入れるための、何よりも重要な証拠でした。


一方で、ルカによる福音書の系図は、イエスを全人類の祖である「アダム」へとつなげています。ここでは、イエスが肉体を持った一人の人間であり、ユダヤという枠を超えた「人の子」、そして「神の子」であることが示されています。

ルカ書は当時のローマ人に宛てて書かれたため、グレコ・ローマ神話などの「神が人の姿をして現れる」という概念に馴染みがあった彼らに対して、イエスというお方こそが真の神であり人であることを、系図を通して論理的に解き明かしているのです。


さらに補足ですが、マタイ書はイエスの父ヨセフがダビデ王の家系であることを伝え、ルカ書ではイエスの母マリアが祭司レビの家系であることを伝えています。イエスがヨセフとマリアから生まれることによって、イエスが「王であり祭司でもある」という旧約聖書の預言が実現したのです。


このように系図は、イエス様がどこの誰であるかを証明する、非常に重みのある「身分証明書」のような役割を果たしています。

次に系図に出会ったときは、ぜひ最初と最後の名前に注目して、神様が歴史の中でどのように約束の糸を紡いでこられたのかに想いを馳せてみてください。



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